大磯駅から湘南平へ茅ヶ崎といえばかなり身近な印象ですが、大磯というとちょっと遠い感じを持っていました。でも東海道線で言えば大磯は茅ヶ崎から2つ目の駅、さほど遠いところではありません。 大磯にはゴルフのショートコースがあり、車では何度か行ったことがあります。また、ロングビーチが出来た頃、弟と出かけたこともあります。 大磯は海のイメージが強いのですが、調べてみるとハイキングコースもあるようです。ということで、大磯までウォーキングに出かけました。 比較的名の知れた駅なのに、駅前はちょっと淋しい感じ。JRの駅特有のたたずまいですね。駅前にはモニュメントがありました。 大磯駅に着いて真先に行ったのは観光案内所。どこの駅にもあり、観光名所などを満載した地図が置いてあります。これが意外と便利ですね。 観光案内所のオープンは9時半のところが多く、大磯も例外ではありませんでした。早朝に出かけた時の最大のメリットは、地図を入手できないこと。 地図を入手した後はコンビニで昼食のおにぎりとお茶を購入。コンビニの前の道から線路沿いに歩いて駅の北側(山側)へ出ました。少し行くと、松本順先生の墓所と書かれた乗勝山妙大寺があります。ちなみに松本順というのは初代の陸軍軍医総監で、日本最初の海水浴場である大磯海水浴場の開設にも尽力されたそうです。 妙大寺を通り過ぎて少し行くと右手に急な階段があり、ここが高田公園から湘南平へ至る道筋になります。階段を登りきったあとも急な坂道が続きます。でも大磯の町を見下ろす景色は最高です。坂道を登っていると体が熱くなり、冬なのにうっすらと汗をかきました。 高田公園に到着すると、まずはブルゾンの下に着ていたチョッキを脱ぎ、コンビニで仕入れたおにぎりとお茶を取り出して、景色を眺めながら昼食。こういう場所で食べるおにぎりは、格別の味がします。 平日のせいか、公園には誰一人いません。 ちょっと驚き、かつ有難かったのは、ゴミ箱が置いてあったこと。最近はどこにいってもゴミ箱がなく、ゴミは持ち帰るものと思い込んでいたので、助かりました。 お腹がふくれたら、湘南平目指してウォーキング開始。細い道をテクテク歩きます。意外と起伏が多く、また汗が出てきました。 立ち止まってセーターを脱ぐまで30分以上歩きましたが、すれ違ったのはたった一人だけ。低い山なので遭難の心配はありませんが、それでも急な崖などもあるので、万一滑り落ちたら助けてもらうまで時間がかかりそうです。 湘南平では、10人くらいの年配のグループと、中学生くらいの若いグループに出会いました。他に単独や夫婦連れなど何組か来ていました。 湘南平にあるテレビ塔の金網は「南京錠に恋人同士の名前を書いて施錠して鍵を捨てる」行為の発祥の地だとか。週末になるときっと若いカップルが沢山来るのでしょう。 テレビ塔の反対側にある展望台は4階建てで、最上階からは360度の眺望が得られます。まあ絶景と言っていいでしょう。大磯や平塚の町が見渡せます。夜景も素晴らしいみたいですね。
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湘南平から大磯海岸へ湘南平から高麗山へ向かってハイキング道を歩きます。途中いくつかの道案内板を見かけましたが、現在位置を書いていないものもあり、ちょっと戸惑いました。 大堂を過ぎてしばらく行くと、男坂と女坂の分かれ目に来ます。多分男坂の方がきついのだろうと思いつつ男坂を下りました。 案の定、道は細く急傾斜で、うっかり足を滑らすと転落しそうです。相当用心して降りたつもりですが、それでも危うく転びそうにもなりました。そういう意味では、この坂は登る方が安心ですね。次回下るときは、女坂を選ぼうと心に決めました。 坂道の終点は高来神社です。湘南平ですれ違った年配のグループが、先に到着して一休みしていました。高来神社の本殿は、古い建物から少し離れた道路沿いに新しい建物があります。 高来神社を出てから国道1号線を横切り、海岸を目指します。起伏の多い山道から舗装された道路に出て、歩くスピードは上がりました。神社から海岸までは1.5kmくらいでしょうか。海岸手前のコンビニでアミノ酸ローヤルゼリー、ポカリスエット、アーモンドチョコレートを購入し、一休み。無性に甘いものを食べたい心境でした。 アーモンドチョコを食べながら海岸沿いを歩き始めましたが、あっという間にチョコは1箱が空に。お天気が良かったので、海風が心地よく、水平線は遠くまで見渡せました。大磯港までは2km足らずの距離。最近海岸線を歩いているときは、万一津波が来たらどこへ逃げようかと考えていますが、崖や道路に邪魔されて簡単には高台へ行けません。大磯も同じでした。 砂浜から湘南平のテレビ塔が見えました。つい先ほどはあんな遠くまで登っていたのかと、ちょっと不思議な感覚です。疲れて当然かもしれませんね。大磯港では何かと話題の多い「めしや大磯港」へ立ち寄ってみましたが、案の定すでに店は閉まっていました。平日でもかなり早い時間から並ばないと食べられないみたいです。 大磯港から東海道(国道1号線)に出てしばらく西へ進み、鴫立庵へ立ち寄りました。京都の落柿舎、滋賀の無名庵と並び、日本三大俳諧道場の一つだとか。敷地内に「著盡湘南清絶地」という碑があることから、湘南発祥の地とも言われていますが、湘南発祥の地は他にも何箇所かあったように思います。 ちなみに鴫立庵の名称は、西行の歌「こころなき身にもあはれは知られけり鴫立沢の秋の夕暮」(新古今和歌集)によるそうです。三渓園にも似たような庵があったと思いますが、こういう小さな家は何となくほっとする雰囲気があって、眺めるにはいいですね。住む気にはなれませんが。 大磯の駅に戻ったのは15時過ぎ。おおむね3時間の行程でした。 |